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執筆者の写真arikotakatsu

ピュアなこころを持ち続けたもんたよしのりさんへ

更新日:2023年10月29日


今月18日、もんたよしのりさんが天国へ旅立たれました。

少年のようなもんたさんのこと、私たち家族は大好きだったので、

とても残念です。


息子が子供時代を過ごした自宅のお向かいが、

もんたさん宅でした。


出会いは、私のとても失礼な誤解が始まりでした。

引っ越して間もない時、

奥様とはご挨拶していましたが

ご主人とはお会いできていませんでした。


ある日、

門田さん宅の家の周りを怪しげな男性が…。

心配になり、その旨を奥様にお伝えしたら、

「あ、それはきっと夫です。」と、笑いながら。

「え?!ごめんなさーい!」

その時初めて歌手のもんたよしのりさんと知りました。


お互いの子供の年齢も近く、

もんたさんの娘さんを含めた近所の子供たちは、

いつも、もんたさんに遊んでもらっていました。


大人がこどもと遊んであげる。と、言うよりは

本当に夢中になって一緒になって遊んでおられる感じでした。


ある日、もんたさん含めたいつもの子供たちがどこかへ出かけ、

夕方遅くなっても戻らないので、

「ちょっと遅くない?」と、心配していたら

もんたさんの奥さんが、

「もんたが一緒だからって安心せんといてね。

もんたのこと大人と思わんといて。

夢中になったら時間なんてわかれへんから。」と。


「確かに…。」笑


そのうち戻りましたが、こんなこともありました。


息子が小学校からの下校途中、

もんたさんが車で近づき、

「今からお茶行くねんけど、一緒に行こ!一人はいややねん。」と。

息子は、「下校途中の寄り道は先生に叱られる。」と、一度断りましたが、

「えーやん。知らんおじちゃんちゃうやん。」と、結局二人で近くのミスタードーナツへ。


そのとき小学6年の生意気な息子曰く

「僕な、アイスコーヒーを注文してん。

おじちゃん何を注文したと思う?

クリームソーダやで!

お茶ちゃうやん。ほんでな、

おまえ大人みたいやな。って、

おじちゃん、こどもやん!」って。


思い起こせば、いろんな思い出が。


お付き合いのほとんどは子供たちとで、

大人の私たちとは少なかったですが、

そんな中、

もんたさんご夫婦と私たちでワインを飲みながら

語り合ったことがあります。


その時、

須磨の海岸で叫び続け、今の声をつくったこと。

周りの仲間は諦めていく中、

ヒットするまで歌手を続けることができたこと。

パプアニューギニアで言葉も分からず一人で旅をしたときのこと。

言葉なんて分からなくても、人間同士は通じること。

いろんな話をしました。


なんて魅力的で、そして素直で純粋な方なのだろうか。


今の子供たちが心配だとも。

「もっと遊ばなあかん。子供がおかしいのは、大人がおかしいからや。」と。


息子は、小学校時代もんたさんのお陰で

年齢を越えた近所の友達と毎日毎日、

日が沈むまで遊んでいました。

その経験は、息子にとって宝物だと思います。


少し前に娘さんにお会いした時も

「もんちゃんね、相変わらず近所の子集めて遊んでるのよ。」と、

少しうれしそうに話しておられました。


どんな人と接するときも自然体で、

言葉遣いも、大人にも子供にも誰にでも同じ。

いいかっこもしない。

裏表も感じない。


今まで生きて来て、こんなピュアな人とは出会ったことがありません。

だからこそ、とても残念です。


私自身、

「これからの人生を気取らず

肩の力を抜いて自然体で生きて行きたい。」と、思っていたところでした。


少しはもんたさんに近づけるかな?


もうお会いできないけど、

思い出を胸にずっと持ち続けようと思います。



ありがとう。もんたさん。

忘れません。








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